【キャリア論】社内コンサル, 社内起業 or マネジメント?企業博士はどこに向かうか。
こんにちは、Nekoaceです。
こうした形でブログ書くの久しぶりな気がします。
今回は、キャリア論として、企業内で働く博士が感じる苦しみとどのような活躍の仕方があるかについて書いていきます。
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はじめに
Nekoaceは、企業研究職として、また産学連携担当としての仕事柄、企業内外で多くのプロフェッショナル(主に技術系)に会ってきました。アカデミアで活躍されてる方もいれば企業内で事業開発されてる方も色々といますけれども、特に企業の中での博士は相応の苦しみがあるようです。
博士取得して企業で働いている方は、僕は会社の中にいるとなんとなく雰囲気で分かります。アカデミアって間違いなく環境としては厳しいので、そこで揉まれてきた方からはなんかオーラみたいなものが出ている気がするんですよ・・・
博士が会社で働くモチベーションは?
博士が生計を立てていく選択肢はまずざっくり、アカデミアか、企業か。
研究者として夢を追ったり(ノーベル賞とか)、大学の先生になるんだと昔から決めてるような人は大学に残ります。
その中で企業で働くモチベーションは何でしょう?
博士まで行くわけですから、みんな研究はある程度好きだとして、例えば「生活のため」に企業で働く方、「専門職で高給を得たい人」、また研究成果を元にして「実際にモノ作りするのを見たい人」が大体かなあと思っています。
アカデミアも色々ですが、総じて企業の方がやはり待遇はいいです。体感ですが、業界を代表するような大きな会社だと、40歳1本とかって結構リアルな印象ですが、大学で1本となるとまず教授でないとそこまでは行きませんし、40歳なら相当スピード出世。。。待遇面は企業で働く大きなモチベーションですね。
また、研究成果が実際に世の中で役立つところを見たい/経験したい、という方もやはり一定数います(Nekoaceもこっち側です)。
博士が会社で抱きがちなギャップ
企業には配属ガチャというものが現実に存在します。
博士人材が製造業に入社するときにはほぼ間違いなく即戦力人材として求められているのでしょう。しかしながらまれに、会社の方針変更などの理由により自分の専門分野で働けなかった地、専門分野からの撤退が決まってしまったりということが起こり得ます。これは起きると結構悲劇で、かなりの確率で会社を離れることになりがち・・・
それとあるあるですが、会社の管理体制の窮屈さに耐えきれなくなるケースもままありますね。博士は大学時代はある程度自律的に研究していたはずで、ある意味自分で考えて実行する癖がついています。
しかしながら会社だと組織が大きいのでどうしてもお伺い立てなければいけないケースが多くて、これを窮屈に感じる方が多そうですね。
企業博士が向かう先は?
さて、それでは企業博士にとって会社の中でどのようなキャリアパスが存在するのか、について。大きく以下三つだと思っています。
1.歯車ルート:マネジメント
これは王道ルート。学士/修士卒の社員さんとガチ競合するルートです。大体35-45歳前後で課長さん上がるわけですが、枠は限られている。ここを目指して向上心持って出世してくパターン。詳しく知りたい方は ”島耕作" 読んでください。
2.インフルエンサールート:社内コンサル
ここは結構ユニークなルートです、社内コンサル。Nekoaceも一時期この仕事してました。
博士だと特定の分野に絞れば高確率で社内で一番詳しくなってくるはずです。で、うまく社内のニーズを拾って、自分の専門分野を使いたいプロジェクトがいくつか見つかればそれらすべてのテーマにアドバイザーとして入るルートがあります、あまり知られてませんが。。。
博士の人って結構このルート選んでいる方多い気がしてます。やはり博士だと会社の中だとそこそこ目立つので、何か新しいことやりたい人から相談されることとか結構あるんですよね。それに応えていると仕事にできるかも。
社内インフルエンサーと位置付けていますが。
3.チャレンジルート:社内起業家
最もチャレンジングなルート。これも学士/修士と競合しますが、社内起業家目指すルートです。社内起業って最近結構市民権出てきた感じがあると思います。会社の中に提案する仕組みがある会社もあるし、ハッカソン的な勢いで公募する仕組みが出来てたりもします。ライバルは多いので大変ですが、自分の専門性活かして事業化出来る可能性あるのでできる人には魅力的なはず・・・ただ、この場合は、マネジメントスキル必須ですから技術だけやってればよいわけではないので、苦手な人は苦手ですね・・・
おすすめは?まとめにかえて
モチロン好みなんですが、博士で会社入ったからには牙は研ぎ続けた方がいいと思うんですよ。自分の専門性は磨き続けた方がいいです。できれば学会にも顔出した方がいいし、チャンスあったら論文出せるといいと思います。博士あれば後々大学戻るルートも残ってるわけですし。
その点、社内コンサルのルートはおすすめです。もし志望される方いるなら、社内ネットワーク命なので、いろんな社内イベント顔出しといたほうがいいですね。
マネージャールートと、社内起業家のルートは、言っちゃえばいつでもできると思います。政治力とか起業家精神とか求められて、一見博士の特性とは離れているので、ここは会社で働きながら(できれば社内コンサルで働きながら)、考えたらいいのではと思います。
Nekoaceは博士さんに企業の中で活躍してほしいと思っているので、ぜひ、博士時代の働き方を維持して会社の中でもゴリゴリチャレンジしていただきたいと思います。
Nekoace