野良研究者の雑記帳

経営学と材料加工が専門の企業研究者ナニガシがつづる日常の記録

【面キャリア】コンサルタントを名乗るには

こんにちは、nekoaceです。

今日は「面で考えるキャリア論」のシリーズとしてコンサルタントというものについて考えていきます。

nekoはコンサルティング業界に所属したことがあるわけではないですが、前職の中で社内コンサルティングと自分の仕事を位置付けて活動していました。また、ビジネススクールなどでコンサルタントの方とお話しする機会もそこそこあり、独自の視点で分析できるのではないかと思いまして書いているのが本稿です。温かい目で見てやってくださいまし。(ご意見ご感想大歓迎です!)

 

 

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コンサルタントとは何か

どうやら世はコンサルバブルとか言われているようですね。マッキンゼー、BCGに代表される経営コンサルは今や誰しもが知る企業となりましたし、アクセンチュアの業容拡大も目を見張るものがあります。しかしながらそうした”良く聞く”大手コンサルティング会社だけがコンサルティングをしているわけではありません。

コンサルティングは平たく言えば、三者視点で顧客課題を解決する行為を指すものだと考えています。経営コンサルであればクライアント企業の経営課題を解決するための施策立案を行う。会計コンサルであれば企業財務を、人事コンサルであれば採用全般に関する課題解決を行います。良く知られていることですが、大手コンサルティング会社で大型案件になればなるほどそのフィーも非常に高額になることが知られています(nekoの身の回りだけでも半年数千万円程度のプロジェクトは幾つもありました)。

顧客課題の解決というと、全社的な大きなもののほかにも、現場レベルや特定技術に特化したような小さな案件も実はたくさんあるのです。また、こうしたコンサルティング機能を内製化しようとする動きもあります。この辺り包括した議論はあまり見たことがありません。

 

コンサルタントの三分類

といった理由があり、nekoはコンサルタントを大きく3つに大別しています。

 

大手○○コンサル

いわゆるマッキンゼー、BCG、ベイン、ATカーニーといった経営コンサル。アクセンチュアをはじめとするITコンサル。KPMG他会計系その他もろもろを指します。

この辺りは、nekoは特にコメントすることがありません。人気業界ですし、本質的に地頭ビジネス(旧帝大トップ層狙い撃ちして入社後にゴリゴリ育てる)なので、自分の左脳的思考に自信があれば入ってみたらいいですし、だからこそ調べれば情報はいくらでも落ちてます。nekoもウサギさんのnoteとかはよく読んでフムフムと感心しています。

また、本ブログの読者層の一つである博士界隈でも、卒業後の進路として一定の人口が選ぶ業界だと思います。博士で培った論理的思考がいかせるということでしょう。

 

ニッチ専業コンサル

nekoも社会人になってから知りましたが、実は特定分野に特化したコンサルティングの会社というものが世には無数に存在します。例えば半導体業界の市場調査専門とか、インクジェットの加工技術専門とか、コーチングの専門とか、ほんとに沢山あります。

こういった会社のよくあるパターンが、大企業引退後の方が自分の得意領域を活かして起業するパターンと、比較的若いうちに専門的な資格を取って脱サラするパターンです。

キャリアの観点からは、一つの業界に複数の会社で転職しながら関わっている人が多いかも。nekoも実感がありますが、転職するときには自分の強みを明確にしないとうまくいかないので、例えば自動車業界なら完成車を作る側で、次には別の会社で自動車部品を作って、さらに別の会社で材料を作るとか。ありそうですよね。

資格からだと、特に脱サラのパターンだと何かしら資格持ってることが多いですね。博士か、技術士か、MBAか、中小企業診断士か。資格取得後に自分で事務所立ち上げて、そこでコンサル含めて個人事業するということです。

こういう会社は数は多いですが、マンションで一人で運営してる場合なんかも結構多いです。

 

社内コンサル

つづいて社内コンサル。上で書いたようにコンサルティングは顧客の課題解決をすればいいのです。社内で同じ課題を抱えた仮想顧客が複数いればその顧客に対して横串で貢献するというスキームが成立することがあります。

現に私も前職で、自分の専門の材料加工領域で社内複数のプロジェクトに入り込み技術コンサルティングをしていたことがあります。これ大企業としては結構珍しい動き方と思いますが、やればできます。ニーズがそこにあればよいのです。

この場合、必要なのは、母集団の中で専門家であることです。つまり、社内コンサルなら社内で自分が一番詳しい分野であればよい。コンサルティングの専業の会社に入ると世間様の中で自分の専門性の高さを示さなければいけないので結構大変ですが、社内に限れば意外と一番にはなれるもんだと思いませんか?

 

面キャリアの観点から

本稿は面で考えるキャリア論、ですから、キャリア論の観点からも捉えておきます。コンサルティングを名乗るには顧客課題を解決できるだけの専門性がなければいけません。それが特定技術でも業界知識でもスキルでも何でもよいのです。ただ、それが独自性を持っていないければ生計を立てるのは難しいです。

図示すると以下でしょうか。いくつ企業を経由してもいいですが、ともかく何かの分野で専門性を高め、この分野ならこの母集団でNo1だという強みを持つ。そのスキルに需要があるのなら起業すればよいでしょう。もしくは社内でコンサルティングを手掛けてもいいし、汎用的なスキルならコンサルティングの会社に進むのもいいかもしれません。

 

重要なのは、世の中にはそうした仕事があることを知り、仕事に就くために必要な要件を知り、要件獲得するための経験を積んでいくことです。

Nekoは博士とりましたが、博士は確実にアピール材料になります。またコンサルタントも今は考えてはいませんが将来的には可能性はあるかも。

未来のことは分からないので、可能性を残しておくことは大事だと思っています。

 

まだまだ書きたいことはありますが、今日はこの辺にしておきます。

また。

 

nekoace