野良研究者の雑記帳

経営学と材料加工が専門の企業研究者ナニガシがつづる日常の記録

【時間管理術】1日=48時間の境地

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こんにちは。タイトルから何の話をしているんだろうか、と思われるかもしれません。今回は、社会人 X 博士 X ビジネススクール を同時修了するにあたり実践していた時間管理のTips「1日=48時間生活」ついて共有します。

管理人は、社会人 X 博士 X ビジネススクール X 育児 タスクの増加によって追い込まれた結果この生活に行きつきました。エクストリームな事例としてお楽しみください(笑

 

 

管理人のキャリア全体感はこちら

博士について思うこと - 野良研究者の備忘録

 

 

 

 

はじめに

何か自分がやりたいこと、やるべきことに集中しているときに、自分の時間の使い方を見直すことはよくありますよね。そしてその解決方法は、個人によって、置かれた状況によって異なるはずなので、基本的には都度見直していくべきと思います。

管理人の場合は、最も忙しい時期で、通常業務に、二つの大学、さらに既婚で子供もいました。つまり、 家事/育児/通常業務/博士/ビジネススクール の5重生活を送っていました。こうなると毎日がいっぱいいっぱいで日々のタスクをこなすことに必死になるのですが、社会人として特に大変だったのは、家事/育児だと思います。というのも、通常業務は置いといて、博士/ビジネススクールはカリキュラムがある程度決まっているので将来の忙しさの予測がつくんです。だから、まあ忙しいとはいえ、生活リズムが固定できるんです(もちろんそれはそれで大変なんですけど)。だけど特に育児はそうはいきません。私の場合、博士課程入学時に3歳の子供がいて、博士2年生の時には二人目が生まれました。子育て経験のある方はわかると思いますが、育児していると毎月のように生活を変えなければいけません。

つまり、子供の成長に合わせて生活リズムを変えなければいけない。

そうです、極端な話、子供の成長に合わせて大学の単位取得計画が変わってきます。これが辛かった。今日はその辺のお話です。

 

 

学生時代に開発した1日=48時間生活

五重生活を通して個人的に行き着いたメソッドはいくつかあるのですが、その最たるものが「1日=48時間生活」です。これは自分が一回目の大学生の時に試した人体実験(!)が元になっています。

当時、20歳ごろでしょうか。地方大学で物理を学んでいた怠惰な大学生である管理人は、いつもこう思っていました。

「1日を24時間とした生活は本当に自分に合っているのだろうか」

つまりですね、普通の人は、1日に3回ご飯食べるわけですよ。それはわかる。だって、消化器の容量から考えて3-5時間おきにお腹空くわけですからね、自然です。

でも、1日に1回お風呂入るのは理解できないんです。だって、皮脂の生え変わりサイクルが24時間だということは信じられないからです。いや、よくよく調べれば論文等あるのかもしれませんが、往々にして医学系の研究は24時間サイクルで生活している方を対象とした研究ですから(当然)、そこに疑問を持っている私の疑問には回答できないはずなんですよ。

そして、1日に1回お風呂に入るということは1日に1回着替えて、歯を磨いて、眠る準備をして眠るわけです。

なんだか、無駄な気がするんですよね。仮にですよ。普通の人が送る8時間眠って16時間起きているというサイクル。これを全体2倍にして16時間眠って32時間起きているサイクルに変えたらどうでしょう。ご飯食べる回数は変わらず6回かも知れませんが、お風呂やその他もろもろの生活に必要な行事等が半分で済むじゃありませんか!

幸いにして、32時間起きていることについては、得意だったので、この点は問題なさそうだ。これは人間生活の革命だと思いまして試した訳です。

 

メリットとデメリット

私はこの生活を1か月ほど続けました。

 

以下、1日=48時間生活を通して得た学びです。

 

メリット

  • 入浴回数と前後の準備の時間が減るので1日(24時間)当たり1時間ほど可処分時間が増える
  • 集中力が持続する
  • 周囲のノイズが気にならなくなった

 

メリットとしては、狙い通り自由にできる時間が増えました。当時物理学科の学生で、そこそこ勉強が面白かった時期なのでがっつり勉強できました^^。

あとは、もともと夜型でもあったので、夜中に集中して作業出来ました。

それとこういう異常な生活をしていると何となく精神的に振り切れて、自分は自分という感覚が強くなり、それまで以上に周りに何を言われても気にならなくなりました。

 

デメリット

  • 平日のスケジュール調整が大変
  • 週7日なので、余った1日の体の調整が大変
  • 夜中がお店もどこもやってなくて暇で仕方がない

デメリットとしては、圧倒的にスケジュール調整です。

まず、大学生なのでそこそこ授業に出なければいけません。私の場合、2日に1回、午後8時から翌日の正午まで16時間眠ります。周囲からすると2日に1回午前中に消えるんですが、この間授業には出れません。最初の二週間は、この生活をしてみて、第一週は火、木、土が午前中消える日で、これらの日は午前中に講義が無かったので問題なかったのですが、翌週には、月、水、金が午前中消える日で、この間の講義は休まざるを得ませんでした。人体実験というのはそういうものです。

そこで、この生活だとやはり平和な学生生活を送るのは不可能だということで、後半の二週間は火、木、土を午前中消える日に設定して、日曜日だけ24時間生活(8時間眠る)に変えました。

 

 

結果として、、、

夜寝れなくなりました。特に日曜がつらい。

 

まあ、そうですよね。この生活を始める前から薄々そうなるだろうとは思っていたのですが、逆に講義のスケジュールが無ければむしろ生活を効率化できていい面もあるということを身をもって学んだのは大きいです。

 

なぜ、社会人学生が48時間生活をしたのか

さて、なぜこんな若気の至りのような話をしたかというと、20歳のころから10年経って、社会人博士課程入学後に、二度目の48時間生活を実践したからです。

当時問題であったのは、育児、特に子供の寝かしつけにありました。

育児されてる方は実感されていると思うのですが、子供が小さいうちは子供の寝かしつけに添い寝をする方が多いと思うのです。うちも当時幼稚園に通う年の娘がいたので、妻と相談して、自分は大学に通いながらも、その合間を縫ってできる日は寝かしつけを担当していました。我が家の場合、20時ころには、布団に一緒に入って絵本を読みながら一緒に寝るのですが、何かと忙しいときにはこれが曲者なのです。

そう、寝落ちするんです。自分自身が疲れていると本当に高確率で寝ます。ひどいときには子供より先に寝て、目覚めるのは夜中だったり朝方だったり。自己嫌悪です。

寝落ちしたせいでレポートの締め切り過ぎる。。。

社会人学生にとってはこれ本当に死活問題でどうしたもんかと。

 

なぜ、このようなことになるかと考えると問題は以下。

  1. やらなければいけないことの分量が圧倒的に多い。(生活に一切の余裕がない)
  2. 6時間睡眠だと体がもたない(と体が言っている)

当たり前っちゃ当たり前なんですが。

まずは忙しさ。家事/育児/通常業務/博士/ビジネススクール の5重生活 をしているとですね、昼も夜も空いている時間はすべて勉強に捧げるわけです。まず、平日の昼間は完全に仕事で埋まっているので、終業後に勉強します。平日の夜は半分の割合で都心まで移動して授業に出ます。授業のレポートは毎週10ページくらいあって、基本毎日締め切りに追われます。半年に一回は学会向けの論文を書きます(もちろん英語)、そして年に一回は査読付き論文を書きます(英語かつ査読で何度も修正する)。金曜には博士のゼミに出て、土曜日にはビジネススクールのゼミ土曜はそもそも朝から晩まで授業で埋まっているので、家族サービスは日曜にフルパワーで(毎週車で長距離運転です)。

そんなこんなで、体がギシギシ悲鳴を上げる中毎日6時間眠ります。まあ、、、一瞬で眠れる。そりゃ寝落ちもします。

で、気づいたんですが、6時間睡眠だと90%寝落ちするんですが、8時間眠った日は90%起きていられるんですね。すると、寝かしつけのあとの時間で自由な時間が生まれる(レポートやるだけですがw)。

 

48時間生活のリアル

そこで行きついたのが、

  • 平日に授業がある日は夜11時に帰宅して、そのまま夜中(大体2時くらい)まで勉強する → 4時間眠る
  • 次の日には、寝かしつけを担当 → そのまま子供と一緒に8時間眠る
  • 以下繰り返し

つまり、二日で12時間眠る「一日=48時間」サイクルでの生活でした。

(*ちなみに、月火、水木、金土のサイクルで、日曜日は通常の24時間生活です)

 

これが、当たりました。

元々、6時間睡眠の時には、90%寝落ちしてたんですが、8時間睡眠取ると高確率で戦線復帰できる。合計の睡眠時間は変わらないのに不思議です。この生活だと1/2の確率で起きていられて、夜中に自由な時間が生まれました。

また、体の疲れは変わらないのですが、タスクをこなせるようになることで精神的ストレスから解放されて、余裕が生まれました

そして、育児参加する時間が確保できないという悩みもある程度は解決できました。(もちろん他にも破滅しない範囲で育児参加してましたけれども)

 

 

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48時間生活の例:二日(48時間)のうち、
8時間+4時間で12時間睡眠時間を確保する



私が伝えたいこと

さて、こうした48時間周期での生活の経験がある方は少ないと思いますが、私はこの生活のおかげで苦しい時期を乗り越えることができました。

ですが、もちろん心身に負担のかかる生活ですから、本当に追い詰められた状況以外では積極的にお勧めできるものでもありません。

 

ただ、

生活サイクルというものは変数である、

ということは強く主張したいのです。

 

人はだれしも、昼は働いて夜は眠るという基本的な価値観のもとに生活しています。しかしそれはあくまで変化の少ない状況で行うべきものであって、必要性があればここから疑って、自分に最も適した生活を送るべきです。

つまり、生活サイクルというものを変数と捉えて、自己流で改善していけばいい。そしてそのサイクルを適宜修正していけばよいのです。

 

皆さんも、したいこと、成し遂げたいことがある、だけど時間的、環境的制約でできない。のであれば、ご自分の生活すべてを変数と捉えて、身体的、精神的に幸福感を感じられる生き方をしてほしいと思います。

 

*ちなみに、大学卒業した現在は仕事と育児で忙しいですが毎日7時間規則正しく眠っておりますので。

 

それでは。

 

nekoace