博士を取ったら年収は上がるか②:身の回りの日米比較
こんにちは、nekoaceです。
社会人博士を取得してだいぶ時間が経ちました。最近は新しい職場での仕事にも少しずつ慣れ、アウトプットが出せるようになってきました。よかったよかった。
管理人の場合、転職に伴って博士の専門に近い業種になったので、年収ベースでかなり評価されました。同時にSNSなどを通じて、欧米企業からの高額オファーが舞い込んでくるようにもなりました。今日はそのあたり書いていきます。
はじめに
以前、書いた博士取得後の年収変化についてはこちら。
よく言われる話ですが、日系大企業では博士になったからといって急に給料が上がるなどということはほとんどありません(例外はありますが)。なんなら、博士課程在籍中はどうしても本業の仕事の方に多少なりとも影響は出るので、むしろ評価が下がって給料カーブが鈍くなる、つまり周囲と比べて年収が下がることの方が多くなってしまうかもしれません。
そんな中、私の場合は転職活動を通して得た実感として、日系企業でも新しい会社に入る際にはゼロベースで実力評価されるので、博士が十分に評価される(された)と言う話をしました。
今回はもう少し視野を広げて海外、特に欧米系企業で働く場合について考えてみます。
どうやって転職したか
管理人は、博士取得して割とすぐ転職活動をはじめました。家庭の事情もあり3ヶ月程度で次のところを決めなければいけなかったので(子供の学校とか幼稚園とか考えるとそうなった)、全方位で色々やりました。
結局メインはビズリーチで今の会社もこれで決まりましたが、JACとかリクルートエージェントも使いました。それと、面白かったのがリンクトイン。英語でプロフィール開示したところ、海外のエージェントからオファーメチャくる、英語で。
リンクトインもビズリーチも何ですが、データサイエンス(DS)系の求人めちゃくちゃ来ます。私の履歴書の中でそれっぽいのはMOTでR使ってたことくらいでほとんどDSの経験ないのになんでだろ、と思っていたんですが、後から聞いた話だと、今DS本当に人手不足なので博士ならシミュレーションとかもやるし未経験でもデータサイエンティストなれるだろとか思われるみたいですね。
おかげで私もDS系めっちゃ年収いいのでちょっと迷いましたが・・・
みんなが色々教えてくれた
最初は、外資系企業の日本法人のオファーが来て、やっぱ日系よりちょいいーなー、と思ってたんですよ。
で、そんな話を周りにしたら、海外就職(外資系でそのまま海外で働くパターン)だとさらに桁が違う感じみたいです。
流行りのデータサイエンスだとやばい額の話たまに見ますね。これ↓はこないだ見てびっくり(思わず課金した)。これはnoteでたまたま見つけた。ロンドンのビッグテックです。
ディープテックにしても、
前の会社で、仕事早くて尊敬してるマネージャーいたんですが、その方は2千万円オーバーのオファーもらったことあると言ってました。びっくり。日系企業で結構評価されてる人だったので年収1千万円くらいあってかもしれません(知らんけど)。海外行くだけで二倍になるんですね。
あとは、以前から知り合いの旧帝大で助教だった方が、今マイクロソフトリサーチに転職してて(確かイギリス)今すげー給料みたいな雰囲気。こっちはアカデミア給料的には厳しいと思うので、何倍でしょうかね。ある方には5倍くらいとか言われましたがどうなんでしょうね。
で私も海外就職とかまじめに考えだすとすっごくぶれるわけです。
私、これまでは「博士ほしい!」とか、「事業化してみたい!」とかのモチベーション優先で自分の給料をそんなに追いかけてこなかったんですが、こうも高額オファーがちらつくと意識せざるを得ないというか、
むーん(゜゜)。
・・・
いや、結局今いる会社すごく気に入ってるのでいいんですが、世界は広いなあという話です。
たまにフィジカルで実験してて目酷使しすぎてしぱしぱするときありますけど。
たまに朝起きれなくてフルリモートの会社だったらよかったのにーとか思う時ありますけど。
会社のパソコンでリンクトイン見れるのにGoogle Scholarログインできなくてセキュリティかけるとこちゃうやろ、とか思う時ありますけど。
理由のない不自由も日系企業の美徳。可愛げありますよね。
日米給料格差の原因について考える
給料の話に戻しましょう。
海外就職で年収〇00%アップ!なんて本当にそんなうまい話あるのかいな(ビシッ!)
と思われる方もいると思うのでもう少しリアルに考えます。
給料って、
国×業界×会社×自分
の各要素で決まるよねというのが持論です。
つまり、お給金高い国のほうが高給頂けますし、潤ってる業界ありますよね。業界の中で自分の会社がどの位置なのか(当然トップメーカーだと潤う)、さらに会社の中で自分が評価されているかとか、それぞれ掛け算していって大体決まるよね、と。
日本とアメリカで比べると、これもよくある話でGDP1.7倍違います。
かつアメリカなんかは格差の大きい国なので、(大卒に対して博士の年収が高い割合が高い)。同じ仕事なら日本と比べてGDP比の1.7倍よりもたくさん、2倍ないし2.5倍くらいもらっててもおかしくないわ、という気がします。
じゃあ、某博士さんが今年収600万円だとして(適当ですよ?)、同じ仕事をアメリカでやったら2.5倍で1500万円か。
そういうことですね。
前提なのは、ちゃんと英語で仕事できることです。ですが、昨今DeeplとかGrammerlyなんかで読み書き大分イケる感じだし、もう少しで話す方も音声AIでどうにかなるでしょう。
それに博士とったらなんとなく会話できるようになるし(専門分野だったら専門用語並べて気合で意見交換すればヨロシイので)。
と考えると、サラリーマンの方々博士とってアメリカ行く選択肢もリアルに・・・なるかな?
私の場合、子供の教育もあるんで当面日本でいいんですけど、オプションとしては海外就職も常に持ってようと思ってます。
先のことはわかりませんがね。
10年後にまたアメリカで会おう(って言えたらかっこいい)。
nekoace