野良研究者の備忘録

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延期はしても中止はしない

管理人は、学生時代から、いつか社会人博士をとろうと思っていましたが、実際に取得するまでには10年の時間を要しました。その期間に考えていたことを残します。

 

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博士について思うこと - 野良研究者の備忘録

 

 

 

 

はじめに

皆さんは博士進学するときに何を求めますか?

研究職に進むのに必要だから?

年収アップを見込んででしょうか?

それとも、称号に対する憧れ?

 

私の場合は、自己満足でした。もっというと自分で取ると決めたから取る。コレに尽きます。

 

ひとそれぞれ理由はなんでもよいと思いますが、個人的に、年収だったり、必要性、具体的には、これこれの理由があるから〇〇歳までに博士号を取りたい、と目標設定してしまうと挫けてしまう可能性が高くなってしまうのではないかと思っているので、今日はこのあたりを書きます。

 

博士取得にかかる時間的、金銭的コスト

博士号取得には、金銭的に、最低でも学費と交通費、書籍費含めて200万円程度かかります(国立大学を三年で修了した場合)。

時間的には、博士だけに集中してもまず二年はかかるでしょう(学診取得している優秀なフルタイムの学生が短縮終了しても短くてそれくらい)。社会人の場合には、これをすべて土日と終業後の時間にこなさなければいけません。

そして、これに機会損失が加わります。例えば、博士に行く時間を業務に振り向けたら残業が増えて所得が増えたのに、もしくは評価が上がって給与が上がったのに。博士にかけた時間をプライベートに振り向ければ、結婚できたかも、育児参加できたかも。

博士取得という高い壁に挑む方は多かれ少なかれそんな悩みを抱えたはずです。

 

一方、博士取得でどれほどのリターンが見込めるのか。諸外国ならいざ知らず、日本の場合は、そのリターンが明確ではありません。世間では、博士号は企業内での給与アップにはつながらないという通説(私の場合もそうでした。。。)はある程度事実と思いますし、アカデミアの給与も民間企業に比べて明らかに高いというわけではありません。

 

会社をうまく使うこと

管理人は、Deeptec系の分野で博士取得するのであれば、企業に所属し社内の派遣制度を使う、もしくは、制度が無ければ制度を作り事例第一号となる、ことをお勧めしています。

その場合には、社会人博士の場合には、予定通りに研究&社内調整が進むことはまずあり得ないので、長期戦で取り組む心構えが必要だと考えています。

 

時間を区切らずコツコツ続ける > 納期を決めて一気に頑張る

社会人の場合は、まず、仕事の繁忙期を自分でコントロールすることができません。またプライベートの繁忙期(結婚、出産、家族の転勤等々)もほぼコントロールできません。だからこそ、博士をとる、ということを5‐10年の長期目標に設定して、少しずつ勉強を始める、会社をその方向に少しずつ動かす、学会参加する等の行動を積み重ねて、今ならイケる!というタイミングが来たらそれを逃さずにダイブする、ことが重要です。

ただ、このプロセスをとると博士取得までの期間が全く読めないです^^。人によっては1年で入学できるかもしれないし、私のように入学まで7年かかるかもしれない。

それでも取ると決めたのならば、気を長く持ってコツコツとやるべきことを続けることかと。

 

逆に30歳まで、もしくは5年以内にに取得する、とかいう目標を設定してしまうと、まず予定通りにはうまくいかないので、その時点で一回落胆してしまいます、どうしても。どうせ博士進学後も落胆の連続ではあるので、入学前に落胆してテンション落とすようなことはしないほうがいいですよね。

 

だからこそ、こつこつ > 一気に だと私は思います。

 

私の場合

私の場合は、会社に入ってから社会人博士の制度を調べて、上司にはいつか取りますとアピールし続けました(これが3年)。その後博士進学につながりそうなプロジェクトが立ち上がると聞いた瞬間に上司に速攻でメールを打ち、参加希望を出しました(その後受理されるまでに半年)。すると、新しいプロジェクトの担当上司から、ある日大学との打ち合わせに呼ばれました。「なんだろなー、大学の先生のプレゼン見て技術の勉強しろということかなー」などと呑気に構えていたら、打ち合わせの場で「こいつを博士に行かせたい」と言ってくれました。寝耳に水でびっくりですが、即答で「そのつもりでした!お願いします!」です。その日の夜には、長文の職務経歴書を先生に送って、博士進学が具体化しました。

 

延期はしても中止はしない

よく、何かうまくいかないことがあると、やめてしまう人がいます(私もあります)。博士みたいなハイコストな行動はやはり、うまくいかなくてもめげない心が大事です。だめなら延期は構わない、でも中止はしない!いつか必ず取るぞ!という気持ちが重要だと思います。

 

nekoace